詩人・文芸評論家の岡本勝人さまのblogに書評が掲載されました→『交野が原』98に掲載されました

多数のご著書がございます、詩人・文芸評論家の岡本勝人さまのblog(2025/02/04)にて、【鹿ヶ谷叢書006】『鮎川信夫と戦後詩―「非論理」の美学』(著:宮崎真素美)書評を掲載いただきました。→2025年4月1日発行『交野が原』第98号に、掲載されました。

5000字をゆうにこえるご書評に、心から感謝申し上げます。

大変うれしいお言葉も添えられた末尾を、下記にて紹介をさせていただきます。(❋太字、琥珀書房追加)

「著者のたゆまぬ鮎川信夫の「一つの中心」への実証と学問への献身からなるのだろう。そこには、実におおきな発見と成果が期待される。「非論理」の美学として宮崎氏が語る鮎川信夫の国家という擬制の共同性に対する警戒は、「一」なるものへの抵抗であり、「一つの中心」への「非論理」の美学であった。多くの先行研究によりながらも、「それにもかかわらず」という地平に佇む著者の研究から批評の推移へと転換する心音が聞こえてくる。批評は詩と哲学の分裂によって生まれるとアガンベンは書く。本書の多様な論考から浮かびあがる批評の「声」こそ、独自のスタイルで醸し出された美学である。本著は、「さようなら、鮎川信夫」ではなく、「はじめまして、鮎川信夫」を出現させる名著である。

ぜひ、ご一読いただければ幸いです。