『図書新聞』(2024/4/27)にて『日本未来派、そして〈戦後詩〉の胎動』が紹介されました。

『図書新聞』(3637号:2024/4/27)の岡和田晃さまによる連載「<世界内戦>下の文芸時評」にて『日本未来派、そして〈戦後詩〉の胎動』(編:木田隆文)についてご紹介いただきました。

本書の副題にもある古川武雄は、『日本未来派』の初期を支えるとともに、八森虎太郎の筆名で『コタン遠近』(1957年)という詩集を残した詩人でもあります。
『コタン遠近』の時代的限界はもちろん岡和田さまもご指摘いただいておりますが、「そもそも1950年代は、アイヌ主体の文学や運動の記録」が極端に少ない、一種の空白時代」を埋める資料として、『コタン遠近』の「アイヌ語校閲」に知里真志保の名前があることもご紹介いただいております。
「植民地文学研究と現代アイヌ文学研究の交点から、戦後詩史の再考をも促す貴重な資料である」とご紹介いただき、大事な資料だと感じ出版したことが、報われた気持ちです。

連載「<世界内戦>下の文芸時評」の今回のタイトルは「北方少数民族の近代の経験に向き合う倫理と方策」。
日本人類学会などが作成した研究倫理指針の最終案が公表され、ニュースになっている今、ぜひ今回の連載をお読みいただければと思います。

専門紙での貴重なご紹介に心から感謝いたします。